失敗しない塾選び (3)
カリキュラムが学校に合っているか
国私立高校の入試問題のレベルが高い首都圏や大都市圏ならば話は別だが、ほとんどの生徒が公立高校を目指すような地方都市においては、学校の進度に合ったカリキュラムで学習するのがベターだろう。
しかし、地方でも集団授業の大手進学塾は、入試対策と称して学校の進度を無視した塾独自のカリキュラムを組んでいるところがある。これには大手ならではの事情がある。
私自身、多くの中学校から集まってくるような大手進学塾に在籍したことがあるので本当によくわかるのだが、一部の生徒からこんな声があがることがある。
「先生、今学校でやっている図形のところが、
塾で習ってないのでいまいちわからないんですけど。」(中2)
地域内のいろいろな中学校から生徒が集まってくるような駅前校においては、上記のような声がよく上がる。
中2数学で、先生によっては一次関数に入る前に図形に入ってしまう中学校もある。これは、塾では一次関数を2ヶ月以上も先取りしながらも、平面図形は塾でやらないまま学校の授業を迎えるということだ。
その生徒が優秀で、復習もしっかりしてというタイプならこのカリキュラムでも問題ないだろう。しかし、これで大丈夫なのはほんの一部の優秀生だけで、そんな生徒は塾に通わずとも通信教育だけで十分成績を上げることができる。
私は、塾の独自カリキュラムを否定しているわけではない。塾の独自カリキュラムは入試に対してかなり有効だ。しかし、学校の定期テストを上げようと思うなら、必ずしも有効とは言えない。
前述のような進度の差が頻繁に生じるようならば、塾側で何か企画を考える必要がある。それが、最近ではどこの塾でもやっている「テスト対策補習」だ。
塾側が、
「ふだん進度が合わなくてごめんよ。
その代わりテスト対策補習をするから、これで高得点を取ってきてくれ。」
とサービスを用意すべきではないか。と私は思うのだ。
「塾に頼りすぎる生徒をつくるのはどうなのか?」
という反論ももちろんあるかもしれないが、塾とは教育という面を持ちながらも『サービス業』であることを忘れてはならない。
塾独自カリキュラムといえば聞こえはいいが、学校の進度に耳をふさぐ『猪突猛進カリ』だ。
『定期テストの勉強は自分でできるような自主性を育みます』という題目を唱えながら、学校の成績を下げている生徒を何人も見てきた。
「塾と学校の進度の差をどう埋めてくれるのか?」
それが塾選びのカギになる。
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