【きまぐれ日記】大目付
「大阪府教育委員会が、小中学校の授業の『監視役』を外部に設け、その助言のもと指導力&学力向上を図る」とのニュースが話題になっている。
なるほど。
これは実は大手塾がやっている方式でもある。
実は、私が以前働いていた神奈川の某大手塾は、この制度を30年以上も前から取り入れている。おそらく今もなお続けているはずだ。
新人の講師が配属されると、その校舎には必ず巡回の先生が授業の「チェック」に行く。教室長は、自分は授業に入っていてじっくりその新人講師の様子を見られないからとても助かる。いわば、「教室長の代わりの目」で見てくれるわけだ。また、「保護者の目」も兼ねている。
というのも、その巡回の先生は、元学校の教師だったり企業経験者だったり社会人経験を十分積んだ先生方だからだ。「保護者からの観点」を鋭く指摘した意見は、塾講師にとって大いに参考になるわけである。
懐かしいなぁ。「巡回の先生」好きだったな。
たいていの教室長は、「巡回の先生」が来ると
『うわっ、今日来ちゃったよ…。あの先生、何言われんだろ…』
と、後ろ向きだったりする。
私の場合、やはり保護者からの視線が気になるので、
「ぜひ、よろしくお願いします。ズバズバ、遠慮なく言って下さい」
と、かなり前向きにとらえてたりして。
やっぱり、元学校の先生や企業の役員経験者の方々の意見は本当に参考になる。塾業界においては素人なわけだが、だからこそ見えることが多々あるのだ。
今回の大阪府では藤原和博氏が中心になるとのことでこれは頼もしい限り。彼も民間企業(リクルート)出身で、東京都初の民間人校長だからだ。杉並区立和田中学校での彼の活躍はあまりにも有名である。
学校は、異業種の社会人が出入りすることのない、ある意味閉鎖的な社会だと言われている。そんな社会に風穴を開けるべく、「巡回制度」を取り入れた大阪府教育委員会の勇気に、「クソ…」ではなく「敬意」を表したい思いでいっぱいだ。
福島県もこの辺で何かやりませんか。
もし私に巡回してくれというなら、無料でやりますよ。
社会人経験もあるので「大目付」役にぴったり。
と、まぁ、こんなところでPRしても仕方ないか。
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