【気まぐれ日記】何を売るサービス業?
前回の続きか?と思われた方、すみません。
(続く)と書いて続かないからこそ「気まぐれ日記」なのである。
最近になって、同業者のブログをよく見るようになった。
以前は、「どうせみんな自分と似たようなこと書いてるだろうな」と思い見向きもしなかったのだが、ちょっとしたきっかけで見るようになったら、これが面白い。
おススメは右側にリンクしているので、ぜひアクセスしてほしい。
そんなお気に入りのブログの一つに、「猫ギター先生」がいる。
私よりもはるかに塾講師歴も塾経営歴も長い先生だ。
ブログに直接コメントするのも恐れ多いので、この場を借りて賞賛の言葉を送ります。本当にすばらしいです。
そんな「猫ギター先生」のブログで、明朗会計の回があったので同感し思わずコメントさせてもらったら、即返信をいただいた。
内容は、これ。
A-TOPのガラス張りの費用に対して、お褒めの言葉をいただき恐縮です。
「子どもの成績が上がれば、費用は二の次」といった時代はすでに終わった。時代錯誤も甚だしい。
その塾に通って成績が上がるのが一番だが、費用が最小限で済むのであればそれがベストのはずだ。
それなのに、子どもがやる気になってるから…という理由で、他塾と比較検討もしないまま塾側が提示した費用をそのまま入塾時に払い、その上入塾後にも暴利とも言えるくらいの費用を払い続けるのはどうなのだろうか。
しかも、そういった塾は入塾後の費用を明確にしないことが多い。
「年間の費用をあらかじめ教えてくれよ」
「ホームページに載せてくれよ」
「チラシに載せてくれよ」
と言いたい。
でも、最近は年間の費用を意識してくれる保護者の方が増えて嬉しい。
塾というのは大きい買い物である。年間20万円から30万円もするお金のかかるサービスだ。はっきり言って高い。
私が言うのもなんだが、通信教育で成績が上げられるならばそれが一番いいはずだ。自己管理能力が上がりそうだし、その上費用も安い。
それでも塾に通ってきてくれる生徒がいて、それを許可してくれる保護者の方々がいるわけである。
私は生徒に授業料の話をよくする。
「1ヶ月の授業料15000円。君たちは払えるのか?お家の人がどのくらい働かなくちゃいけないと思う?時給800円で1日5時間働いたとして約4日間。つまり、その4日間を君たちのこの時間(A-TOPへの授業)のために働いているわけだ。もったいなくて1秒も無駄にできないだろ。」
さらに、
「もったいないから、A-TOPから出された宿題を家でする時間も授業料に含まれていると考えるといい。そう考えたら、宿題もいい加減にやってくることはありえない。お家の人がお金を払って君たちは宿題をしているんだから。」
と。
正直、私の実家は決して裕福ではなかった。
私が高校受験の時は、家の人になんとかお願いして『通信教育』をやらせてもらっていた。だから、1回たりとも無駄にすることは許されなかった。「送られてくる教材は1回当たり○○円だな」とか計算したりして。
送られてくる教材はフル活用した。無駄にしたモノは1冊もなかったはずである。
当時、新聞配達もしていたから、経済観念が発達していたのかもしれない。ある意味、かわいくない中学生だったとも言える。
塾というのは、サービス業だ。
しかし、ただのサービス業ではない。
『心』に応えるサービス業だと常々思っている。
「お家の方が苦労して稼いできたお金」と、「目に入れても痛くない子ども」の大切な2つを預かっている。
それらの大切な2つを預かった上で、保護者の方・生徒が期待した『心』にどのくらい応えられるか。
そのためには、『お金』を無駄に使うことはせず生徒の成績向上のためだけに使うだろうし、『子ども』が成績向上に反することをしたならば厳しく叱ることもあるだろう。
今ここにある5000円札も、もとはといえば保護者の方から預かったもの。そんな大切なものを決して無駄に使うことはできない。
今ここにある模擬テストの自己採点用紙も、保護者の方が期待して『子ども』を預けた結果。これを徒にただ眺めて終わることもできない。
「『心』に応えるサービス業」
いい言葉である。
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